行政法について
「平成18年度 行政書士試験 出題傾向」でも述べたとおり、今年は特に行政法の出題の多さに驚かされました。
平成18年度行政書士試験の行政法の具体的な出題内容については、下記のとおりになります。
■ 一般理論その他から4問(問題8~10、問題43)
■ 行政手続法から3問(問題11~13)
■ 行政不服審査法から2問(問題14、問題15)
■ 行政事件訴訟法から3問(問題18、問題19、問題42)
■ 国家賠償法から1問(問題20)
■ 地方自治法から5問(問題21~25)
■ 情報公開法から1問(問題26)
つまり、どの法律にも偏らずどの分野からも出題されており、出題数が増加したことも合わせて考えると、行政法全体の知識をきちんと身につけておいた行政書士受験生でないと解答が難しかったのではないかと思います。
ただし、行政不服審査法と行政事件訴訟法については、両法律にまたがる問題の出題もなされていました(問題16、問題17)。
次に、行政法の出題内容についてですが、今年の出題内容の傾向として(1)行政法の判例知識についての問題、(2)行政法改正がらみの問題が多く出題されていることが挙げられます。
(1)行政法の判例知識についての問題
行政法の判例知識を直接問う問題が4題出題されました(問題8、問題20、問題22、問題26)。しかも、判例を正確に理解しているかを問う問題が出題されています。例えば、問題20の肢2は、判例の採る外形理論についての問題でしたが、判例が外形理論を採るということを知っているだけでは正解することはできません。
外形理論は、「公務員」の行為が「その職務を行うについて」(国家賠償法1条1項)なされたものかどうかの判断を行為の外形から判断するという理論であり、非公務員の行為を「公務員」の行為とする理論ではないということを理解していてはじめて正解に達することができる問題でした。
(2)行政法改正がらみの問題
行政法改正については、問題13、問題18、問題19で出題されました。行政法改正については以前からも出題される傾向にありましたが ただ、昨年の行政手続法の改正である意見公募手続が出題されていることや、行政事件訴訟法の平成16年改正が昨年度に引き続き出題されていることからすると、今年の法改正部分だけでなく、近年の法改正については、制度趣旨をおさえつつ条文を読み込んでおくことが行政書士受験生に求められていたのだと考えられます。
その他の条文知識問題等については、例年通りの出題でしたので、条文と過去問をきちんとこなしておけば、行政書士受験生なら十分に対応できる問題だったといえます。
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